公開日 2013年03月21日
更新日 2024年03月29日
馬曲の集落から谷川に沿って登っていくと、左右の山は次第に険しく迫り立ち、川の音は一段と峻烈に響き、辺りにこだまします。往郷民謡にはこの渕を「聞いておそろしあの蜘蛛が渕、見ては美し岩間ふじ」の一節があります。
昔、きこりが蜘蛛に襲われようやく助かったとの言い伝えもありますが、それとは別に木曽義仲がこのあたりを通った時に、重臣がこの渓谷にさしかかり、美しく神秘的なこの瀑布(滝)の景観に目をとめて眺めていました。「ああ、なんという素晴らしい眺めだろう」とふと感じ入ったとたん、足を滑らし深い滝壷に落ちてしまいました。
この時、どこからか突如一匹の大蜘蛛が糸を操りながら滝壷めがけて降りてきました。そして滝壷に落ち、もがいていた重臣を苦もなく助けた後、いずこともなく消えうせたそうです。これより後、この瀑布を「蜘蛛が渕」と呼ぶようになったといいます。
全国にはこうした蜘蛛に関する伝説が多いが、木島平の蜘蛛が渕のように「蜘蛛に助けられた」というものは大変珍しいことです。
住所 | 往郷5079のロ、往郷5089のハ |
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村指定番号 | 18 |
指定年月日 | 昭和60年1月5日 |
地図
蜘蛛が淵
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