公開日 2025年10月14日
更新日 2025年10月15日
「馬曲温泉公園」開設から37年 温泉の存続について検討を進めます
「馬曲温泉公園」は、昭和63年の開業以来37年間にわたり、村民をはじめ、村を代表する観光施設として村内外大勢の皆様にご利用をいただきました。
この度、施設を運営する事業者と村との間で協議した結果、令和7年11月24日(月曜日)をもって、現運営事業者による営業を終了することとなりました。
今後「馬曲温泉公園」の方向性については、村民の皆様からのご意見を伺いながら、検討を進めたいと考えています。
なお、今後開催をする説明会の場でも、村民の皆様からの意見を伺う予定ですが、随時受付を行っています。
ご意見をお寄せいただける方は、下記の様式へ記入をしていただき、商工観光係宛にメールまたはご持参ください。
意見公募の応募先
提出用紙
提出先
産業課商工観光係
メール:shokan@vill.kijimadaira.lg.jp
今後のスケジュール
- 随時開催
地区づくり懇談会での説明 - 10月15日(水曜日)~
馬曲温泉の今後について 村民からの意見募集(11月10日締切)
受付先:産業課商工観光係 - 10月27日(月曜日)
村民説明会(申込不要)
1回目:農村交流館 午後3時から
2回目:役場 午後6時30分から - 12月中旬
当面の方針について決定 - 令和8年3月
馬曲温泉公園の今後について最終決定
馬曲温泉のこれまで
1.内湯閉鎖の経過と対応
令和7年3月1日に内湯棟の天井部分にある梁が、腐食により崩落しました。
村と運営事業者と協議を行った結果、躯体部分である梁が崩落したため、今後継続して内湯棟を使用し続けることは困難であると判断し、内湯の閉鎖を判断しました。
内湯が使用出来なくなったため、外湯へ仮設的に洗い場(シャワー)を男性1カ所、女性2カ所、それぞれに設置する工事を4月末に実施しました。
2.建物調査を踏まえた今後の対応
3月の梁崩落を受けて、馬曲温泉公園内の建物について点検を行いました。この結果、「内湯棟」「いこいの家」「露天脱衣所」「梨の木荘」については屋根や基礎部分の劣化・損傷、地盤沈下が要因と思われる柱や床の傾きなどが確認されたことなどを踏まえて、施設の大規模改修(建て替えも含む)が必要と判断しました。
「本館建屋」については、建物の劣化がみられるが、構造的に大規模修繕を早期に要する状況ではないと判断しています。
3.調査結果を基にした建物の今後について
建物調査結果を基に、温泉公園としては外湯に特化した施設とする事が望ましいとしました。
このため、大規模改修が必要と判断した「内湯棟」「いこいの家」「梨の木荘」については、馬曲温泉公園を今後どのようにするかという検討にもよりますが、基本的にはこの建物を解体する方針で検討しています。
解体に要する経費について、概算で3,500万円程度かかると見込んでいます。
4.利用者の低迷と燃料コスト増加による経営圧迫
昭和63年の開業以降、利用者数は増加を続け、平成3年には、年間26万6千人と、最も多くの利用がありました。しかしその後は、全国各地で温泉が開設されたこともあり、利用者は徐々に減少し、近年では年間5万人程度となっています。
また、源泉湯量の減少や、加温に必要なボイラーの燃料費が、物価高騰により増加したことなどが重なり、施設運営は厳しい状況となっています。
令和元年度の重油代が1,000万円弱であったのに対して、営業スタイルは変わったものの令和6年度には約1,600万円に増加しています。
燃料費以外にも、令和6年以降は馬曲小水力発電所からの電力供給が無くなったことや、電気料金の高騰により年間800万円程度の費用が掛かっています
5.燃料コスト削減に必要な施設整備
馬曲温泉は、源泉から汲み上げたお湯を現在の施設に送り、ボイラーで加温した後に内湯外湯へ給湯しています。
源泉の温度が40度程度であることから、浴槽の温度を適温に保つためには80度近くまで加温する必要があります。このため、過剰にボイラーを運転させる結果となり、燃料コストの増に繋がっています。
施設存続に向けて大きな課題でもある、燃料コストを抑えるため、循環濾過設備に加温機能(ボイラー)を付帯させ、高温のお湯を給湯することなく、適温に加温したお湯を循環させる設備が必要になると考えています。
この設備を新たに構築した場合、概算で1億2,000万円程度かかると見込んでいます。
6.運営事業者から示された財政支援額
運営事業者から、利用者の低迷と運営費の高騰により、現状のままでは運営継続が困難である旨の協議を受け、コスト削減を目的としたボイラー設備などの大規模改修と当面の運営継続に必要な追加の運営補助金が必要であると判断し、村議会と協議を重ね、9月議会に令和7年度の追加運営補助金1,000万円を盛った補正予算案を提出しましたが、当面3か月の補助金として500万円に減額修正されました。
この結果を踏まえ、事業者と協議し、11月24日で現運営事業者による営業を終了することとなりました。
- | 令和7年度 | 令和8年度 |
---|---|---|
当初契約に基づく運営補助 | 500万円 | 500万円 |
追加運営補助金 | 1,000万円※1 | 1,500万円 |
合計 | 1,500万円 | 2,000万円 |
※1 令和7年度の追加運営補助金1,000万円の補正予算案を9月議会に提出