公開日 2023年7月20日
更新日 2024年9月18日
外来生物(植物)の概要
「外来生物(植物)」とはどんなもの?
外来生物とは、もともとその地域にいなかったのに、人間の活動によって他の地域から入ってきた生物のことを指します。国内には外来生物が数多く存在し、そのすべてが周囲に悪影響を及ぼすわけではありませんが、地域の生態系や人間の健康、農林水産業などに大きな被害を及ぼすことがあります。
その中でも「外来生物法」により、栽培したり、生きたまま運搬したりすることなどが原則禁止されている生物(植物)のことを「特定外来生物」と呼びます。
特定外来生物に指定されている植物の、オオキンケイギク・アレチウリ等は、繁殖力が非常に強く、村の在来種の植物と競合して、駆逐してしまうおそれがあります。
※外来生物法・・・外来種による被害を防止するため、平成17年6月1日に施行されました。生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼし、又は及ぼすおそれがある海外由来の外来種のうち、特に影響の大きいものを「特定外来生物」として指定し、その飼育、栽培、保管、運搬、輸入、譲渡、野外に放つこと・植えること・まくこと等を原則禁止しています。これに違反すると、最高で個人の場合3年以下の懲役又は300万円以下の罰金、法人の場合1億円以下の罰金が科せられます。
〇環境省
日本の外来種対策:外来生物法
〇長野県 長野県の外来生物/長野県 (nagano.lg.jp)
駆除方法について
外来生物の生育域の拡大を防止するため、駆除にご協力をお願いします。
基本的には、「根茎ごと抜き取る」のが最も有効だと言われています。
残った根から増殖を続ける能力を持つ外来植物も多いことから、有効な方法とされています。
また、これら植物は抜いたり刈った後は、種子が散らばる恐れがあるため、放置は厳禁です。
天日干しなどをしてある程度かさを減らし、燃えるごみ袋に入れてごみステーションに出してください。
その後は、ごみ焼却場に運ばれ、焼却処分されます。
村で生息している外来生物(植物)
オオキンケイギク
コスモスによく似たこの黄色い花は、見たことがある方も多いのではないでしょうか。
実はこの花は「特定外来生物」の1つです。
見た目は綺麗ですが、繫殖力が非常に強く、根付くと瞬く間にオオキンケイギクの黄色い花で埋め尽くされます。
たとえ綺麗であっても、庭に持ち帰り繁殖させる行為は、「外来生物法」によって禁じられています。絶対にやめましょう。
【繁殖時期・生育場所】
5~7月頃に、河川敷、道路沿い等の日当たりの良い場所を中心に、黄色い花を咲かせます。
【駆除方法】
根絶するには、スコップで根から土ごと抜き取ったり、手で根を切らないように引き抜く必要があります。
- 根を切らないように気を付けながら、根元から株ごと抜き取ります。
- オオキンケイギクをもえるごみ袋に入れ、密封し、2~3日間天日干しをします。
- 袋をもえるごみとして捨ててください。
☆ポイント☆
・駆除を行った後、翌年も行わないと、駆除した年よりも増殖して繁茂します。数年継続しなければ効果があらわれません。
アレチウリ
主に河川敷などで繁茂している大きな葉と巻きひげのツルが特徴の特定外来生物です。
木島平村でも河川敷に行くと見かけます。
大きな葉で他の植物の日照を阻害し、競合する植物がいないことから繁茂のスピードが異常に早く、根絶が難しいため、日本の侵略的外来種ワースト100に選ばれています。
【繁殖時期・生育場所】
河川敷を中心に、5月~10月頃まで芽生えし、9月下旬に果実を付け始めます。
早い段階で芽生えした個体は、5,000個以上の種を付けることが報告されており、それを避けるためにも、年に複数回駆除作業を行う必要があります。
【駆除方法】
根絶するには、手作業による「抜き取り」が最も効果的だと言われています。
- 先端のツルから根本をたどり、1本ずつ根本から抜き取ります。(下手にツルを切ると再生します)
- 引き抜いたアレチウリをもえるごみ袋に入れ密閉し、2~3日間天日干しします。
- 袋をもえるごみとして捨ててください。
☆ポイント☆
・できるだけ早いうちに抜き取りましょう。成長すればするほど、ツルも伸び、たどるのが難しくなります。
・5~10月まで、複数回にわたって駆除しましょう。
・数年間継続して駆除しましょう。アレチウリの種は、2~3年後に発芽するケースもあります。
セイタカアワダチソウ
【生態・繁殖時期・生育場所】
草丈が1~3メートルに成長し、秋(9~11月)になると日本全国の土手や河川敷、空き地などの様々な場所で群生する、黄色い花を咲かせる北アメリカ原産のキク科の外来植物です。村でも各地で見られる植物であり、繁殖力が高いうえ、根から化学物質を出し、他の植物の生育や種子が発芽するのを妨げます。この植物が繁殖を始めた土地は、日本の在来植物の姿がほとんど見られなくなり、数年後にはセイタカアワダチソウだけが繁茂するようになると言われています。
この化学物質は、セイタカアワダチソウ自身にも影響を及ぼすため、長年同じ場所に留まることはないものの、大量の種子を散布し新たな土地の自然環境を侵食するため、種子ができる前に駆除することが重要です。
【駆除方法】
地下茎による繁殖が可能なため、地上部だけを刈り取るのではなく、「根茎ごと抜き取る」ことが最も有効です。
抜き取りが難しいものでも、年に2回以上の刈り取りが有効です。特に、花が咲く秋ごろに刈り取りを行えば、種子飛散を抑制できます。
※抜き取りや刈り取りを行ったものは、種子飛散を防ぐため、ごみ袋に入れ、燃えるごみで出してください。
- 手作業で根茎ごと抜き取る(難しい場合は地上部の草木を刈り取る)。
- 引き抜いたセイタカアワダチソウをもえるごみ袋に入れ密閉する。
- 袋を燃えるごみとして出す。