korashiきじまだいら 木島平村の暮らし応援ガイド
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2 内藤さんは、木島平村に隣接する飯山市、飯山市ふるさと回帰支援センター主催の「飯山まなび塾」や「百姓塾」で5年間農業や田舎暮らしを学び、平成22年からは木島平村の「地域おこし協力隊員」として木島平村に移住、現在は木島平村役場で行政のお仕事に携わっています。 【内藤さん】 「自宅が神奈川県大和市でしたので、朝6時頃に家を出ないと電車で座れないんです。日が短い冬場の季節は、まだ真っ暗。勤務中はほとんど外出することもなかったですし、勤務が終わって帰宅するのも日が暮れてからなので、太陽に当たる時間があまりありませんでした。 朝の通勤は、少しでも体を休めるようにと寝て過ごしていましたが、ふと周りを見渡すと、大勢いる乗客の皆さんほとんどが疲れている様子で…その光景を見て、すごく背筋が寒くなったんですよね。もともと都会で生まれ育ったのですが、だんだんと人混みが嫌になってきて…"なんかちょっと違うよなぁ"と感じ始めました。」 「ある時、通勤にかかる往復3時間が、往復2時間・1時間と短くなったとして、どの位の時間が浮くのか、ざっくりですけど計算してみたんです。すると、人生の時間に換算してみたら、積み重ねで1年とかの長さになるんですよね。当時の定年は60歳でしたけど、僕らの世代は65歳まで延長されるだろうし、人生の中で、自分で自由に使い道を決められない時間を、この先、定年まで毎日毎日過ごすのか…と思いました」。 その後、「飯山まなび塾」や「百姓塾」に参加する中で、昔ながらの里山の風景が残る北信州は、内藤さんが幼い頃に経験した原体験を呼び起こしました。 【内藤さん】 「僕の父の実家は山梨県の勝沼でブドウ農家を営んでいます。小学生の頃は夏休みに山梨へ遊びに行って、カブトムシやクワガタを採ったり、近所の子供達とのラジオ体操をしたりして過ごしました。家の土間だったり、農村の風景や営みの記憶が心の奥底にあったのかもしれません。」 田舎暮らし先輩の声 内藤正巳さん(西小路在住)

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